与那国語の代名詞2:指示代名詞、連体詞、再帰代名詞、場所代名詞

ところどころアクセントに言及していない単語がありますが、それは筆者がアクセントを確認できていない語です。ご了承ください。

・指示代名詞

khu(高型)これ khuntati これら

u(高型)それ untati(低型)それら

khari(高型)あれ khantati(低型)あれら

*khari, khantatiは彼、彼らの意味にも使います。khariの複数形は*khari-ntatiではなくkhantatiとなるようです。(単語や文の前の*マークは、その言い方が使われないことを意味します。)

 ・連体詞

khunu この

unu その

khanu あの

再帰代名詞

「鏡で自分を見る」などの「自分」に当たる言葉です。

sa(高型)、duu(下降型)、dunudu 自分

si 自分たち

 

・場所代名詞

khuma(下降型)ここ khumanta ここら、ここらへん

uma(下降型)そこ umanta そこら、そこらへん

khama(高型)あそこ khamanta あそこら、あそこらへん

-ntaは前回にも説明した、複数を表す接尾辞の一つですが、上のように曖昧さを表現することもできます。

 

*ところで、筆者は疑問に思っているのですが、この与那国語の「こ・そ・あ」はほぼ完全に標準語の感覚と一致するのでしょうか。もしかしたらしないかもしれません。宮古島の池間方言では若干標準語と違うらしいので、気になっています。